情報処理 PM 試験と PMP はどちらを先に取るべきか|業界・キャリア・コストで選ぶ優先順位

プロジェクトマネジメントの二大資格、IPA のプロジェクトマネージャ(情報処理 PM)試験と PMP®。どちらを先に取るべきかは、勤め先の業界・目指すキャリア・予算・実務経験の有無で答えが変わる。本記事では両資格を難易度・コスト・評価の 3 軸で比較し、業界別・キャリア別・年代別の優先順位、両方取る場合の順番、トータルコストまでを 2026 年最新版で整理する。

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「プロジェクトマネジメントの資格を取りたい。でも、IPA のプロジェクトマネージャ試験と PMP®、どちらを先に取ればいいのか分からない」——プロジェクトマネージャを目指す人が最初にぶつかる迷いです。両方とも PMBOK® をベースにした王道資格ですが、主催も評価される場面もコスト構造もまったく違います。

結論から言えば、どちらを先に取るべきかは「あなたの勤め先の業界・目指すキャリア・予算・PM 実務経験の有無」で決まります。国内の SIer・官公庁系で評価されたい、論述力も鍛えたいなら情報処理 PM 試験から。外資・コンサル・グローバル案件で通用させたい、すでに PM 実務経験があるなら PMP から——これが大枠の指針です。本記事では両資格を「難易度・コスト・評価」の 3 軸で比較し、業界別・キャリア別・年代別の優先順位、両方取る場合の順番までを 2026 年最新版で整理します。

まず両資格の基礎を 1 分で把握する

優先順位を考える前に、両者がどう違うのかを一枚の表で押さえておきましょう。受験料・実施頻度・合格率・試験形式・有効期限を並べると、性格の違いがはっきりします。

情報処理 PM 試験 と PMP® の基本スペック比較(2026 年)
比較項目 情報処理 PM 試験PMP®
主催 IPA(日本・国家資格)PMI(米国・国際資格)
受験料 7,500 円$405(会員)/ $555(非会員)
実施頻度 年 1 回・秋期(令和 8 年度から CBT 化)通年(CBT・予約制)
合格率 約 14%(令和 7 年度 14.3%)非公表(約 60% 前後とされる)
試験時間・問題数 午前Ⅰ〜午後Ⅱの 4 区分・記述/論述あり230 分・180 問(選択式中心)
有効期限 無期限3 年(60 PDU で更新)
強み
  • 国家資格で国内評価が高い
  • 受験料が安い
  • 論述力が鍛えられる
  • 国際的に通用
  • 通年で受験しやすい
  • 実務経験が活きる
弱み
  • 合格率が低く難関
  • 年 1 回で再挑戦に時間
  • 国際的には知名度が低い
  • 受験料・維持費が高い
  • 受験資格に実務要件
  • 英語フォームの申込

💡 結論:国内 SIer・官公庁中心なら情報処理 PM 試験、外資・コンサル・グローバル案件なら PMP が起点になりやすい。

最大の違いは 「難関だが安い国家資格(情報処理 PM)」と「合格しやすいが高コストの国際資格(PMP)」 という非対称性です。情報処理 PM 試験は合格率 14% 前後の難関ですが受験料は 7,500 円のみで維持費もゼロ。一方 PMP は合格率こそ高いものの、受験料に加えて 3 年ごとの更新(60 PDU と更新料)が発生します。

3 軸で比較する|難易度・コスト・評価

① 難易度:合格は情報処理 PM、対策のクセは別物

「合格そのものの難しさ」では情報処理 PM 試験が上です。合格率は約 14%(令和 7 年度は受験者 8,511 人に対し合格者 1,219 人で 14.3%)で、午前の四択に加え、午後Ⅰの記述式、午後Ⅱの論述式(最低 2,200 字)まで突破する必要があります。知識だけでなく「書く力」が問われるのが情報処理 PM 試験の壁です。

PMP は選択式中心の CBT で、出題範囲も PMBOK と PMI の思想に絞られています。合格率は非公表ですが 60% 前後とされ、正しく対策すれば合格しやすい資格です。ただし受験には実務経験要件があり、「そもそも受験資格を満たすまでが大変」という別種のハードルがあります。

② コスト:トータルでは大きな差がつく

受験料だけでなく、取得後の維持コストまで含めて比較するのが重要です。

費用項目情報処理 PM 試験PMP®
受験料7,500 円$405(会員)/ $555(非会員)
受験前提費用なし35 時間の公式研修(数万〜十数万円)
PMI 年会費不要約 $139(会員になる場合・初年度)
更新(3 年ごと)不要(無期限)60 PDU 取得+更新料 $60(会員)/ $150(非会員)
合計の傾向受験料のみで完結取得時・維持とも継続的に発生

情報処理 PM 試験は 7,500 円を払って合格すれば、それ以降の費用はゼロ。これが「高コスパ」と評される理由です。PMP は受験料・研修・会費・更新と重なり、トータルでは桁違いに高くなります(為替にもよりますが、取得まででも数万円〜十数万円規模)。会社が費用補助してくれるかどうかが、PMP を選ぶ際の現実的な分岐点になります。

③ 評価:どこで効くかが正反対

  • 情報処理 PM 試験が効く場面:国内の SIer、官公庁・自治体の調達(入札の技術者要件)、日系大手企業。国家資格としての信用が厚く、公共系プロジェクトでは資格保有が加点・要件になることがあります。
  • PMP が効く場面:外資系企業、コンサルティングファーム、グローバル案件、海外拠点との協業。国際的に通用する共通言語として、職務経歴書での訴求力が高い。

どちらを先に取るべきか|タイプ別の優先順位

ここまでの比較を踏まえ、状況別に「先に取るべき資格」を整理します。

業界別

  • SIer・官公庁系・日系大手 → 情報処理 PM 試験を先に。入札要件や社内評価で直接効くため、投資対効果が明確です。
  • 外資・コンサル・Web/事業会社のグローバル部門 → PMP を先に。海外メンバーや顧客に通じる共通言語が即戦力になります。

キャリア別

  • これから PM になる若手(実務経験が浅い)→ 情報処理 PM 試験を先に。PMP は実務経験要件があり受験しづらい一方、情報処理 PM 試験は経験が浅くても受験でき、体系的な知識と論述力が身につきます。
  • すでに PM 実務がある中堅 → PMP を先に。受験資格を満たせるうえ、実務経験がそのまま解答に活き、短期間で取得しやすい。

年代別

  • 20 代〜30 代前半:時間を投資できるので、難関でも一生モノの国家資格=情報処理 PM から固めると土台が安定します。
  • 30 代後半〜40 代:管理職・転職を見据え、市場での訴求力が高く取得効率の良い PMP を優先する選択が合理的です。

両方取るなら、どちらから?取得順のおすすめ

最終的に 両方取得するのが理想です。国内信用(情報処理 PM)と国際通用性(PMP)の両輪が揃えば、PM としての市場価値は大きく跳ね上がります。順番のおすすめは次の 2 パターンです。

情報処理 PM →(実務経験を積んで)→ PMP

  • 若手・実務経験が浅いうちでも始められる
  • 論述で鍛えた PM 思考が PMP 学習にそのまま活きる
  • 難関を先に越えるので学習の勢いがつく
  • PMP 受験要件(実務 3 年程度)を満たすまでの時間を有効活用

PMP →(後から)→ 情報処理 PM

  • すでに PM 実務がある人は最短ルートで取得できる
  • 外資・グローバルですぐ評価につながる
  • ただし国内公共系の加点は別途 PM 試験が必要
  • 情報処理 PM の論述対策に改めて時間が要る

実務経験がまだ浅い人は「情報処理 PM → PMP」、すでに PM として動いている人は「PMP → 情報処理 PM」が、無理のない順番です。いずれにせよ PMBOK の知識は共通基盤なので、先に取った方の学習が後の資格を強力に後押しします。

よくある質問(FAQ)

Q. どちらか 1 つだけなら、結局どちらがおすすめ? A. 勤め先と目標次第です。国内 SIer・官公庁中心なら情報処理 PM、外資・コンサル・グローバル案件中心なら PMP。「市場価値が高いのに対策しやすい」という点では PMP に軍配が上がりますが、維持費とのバランスを要確認です。

Q. PMP の受験資格がまだ満たせない場合は? A. まず情報処理 PM 試験から取得し、実務経験を積みながら PMP の受験要件(学歴に応じた PM 実務 36〜60 か月+35 時間研修)を満たすのが王道です。

Q. 情報処理 PM 試験の論述が不安。先に PMP で慣れるのは? A. PMP は選択式中心で論述はありません。論述に不安があっても、PM 試験の論文は「型」を押さえれば対策可能です。順番は論述の得手不得手より、業界・実務経験で決めるのが合理的です。

まとめ|「土俵」で選べば迷わない

情報処理 PM 試験と PMP は、優劣ではなく 役割が違う 2 つの資格です。最後に要点を整理します。

  • 情報処理 PM 試験:難関だが受験料 7,500 円・維持費ゼロの国家資格。国内 SIer・官公庁で強い。論述力も鍛えられる。
  • PMP®:合格しやすいが高コスト・3 年更新の国際資格。外資・コンサル・グローバルで強い。実務経験が活きる。
  • 先に取るべきは:国内志向・実務浅め・予算重視なら情報処理 PM、グローバル志向・実務あり・転職狙いなら PMP。
  • 両方取るなら:実務が浅い人は「情報処理 PM → PMP」、実務がある人は「PMP → 情報処理 PM」。

自分がどの土俵で価値を上げたいかを起点にすれば、優先順位は自然と決まります。それぞれの詳細は、情報処理 PM 試験完全ガイドPMP 試験完全ガイド、受験料や申込は情報処理 PM の受験資格・日程・受験料PMP の受験資格・申込・受験料、キャリア全体像はPM のキャリアパスも参考にしてください。

出典・参考情報

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