情報処理 PM 試験完全ガイド|午前 1 から午後 2 まで全範囲をマスター

IPA が実施する国家試験「プロジェクトマネージャ試験」の全体像を 1 本に集約。午前 1・午前 2・午後 1・午後 2 の対策、学習計画、参考書、合格までのロードマップを現役コンサルマネージャー視点で解説。

※ 本記事はアフィリエイト広告(Amazon アソシエイト等)を含みます

情報処理プロジェクトマネージャ試験(略号:PM)は、独立行政法人 **IPA(情報処理推進機構)**が実施する 国家試験「情報処理技術者試験」の高度区分 に位置する難関試験です。「IT プロジェクトの成功請負人」を目指す PM・PMO・SE が挑む、日本を代表する PM 国家資格です。

本ガイドは「情報処理 PM 試験を受けようと思うけど、何から手をつけるか分からない」という方に向けて、午前 1・午前 2・午後 1・午後 2 の全 4 科目の対策、学習計画、参考書、合格までの道筋 を 1 本でマスターできる構成にしました。

情報処理 PM 試験とは|国家試験としての位置づけ

情報処理プロジェクトマネージャ試験は、IPA が実施する 「情報処理技術者試験」のレベル 4(高度試験) に分類される、日本国内で最も歴史と権威のある PM 国家試験です。

取得するメリット

  • 国家資格としての信頼性:日本国内の SIer・公共系・大手 SI ベンダーで広く認知される
  • キャリア要件:PM ロール任命の社内要件として情報処理 PM 試験合格を求める企業も多い
  • 論文力が証明される:午後 II の論述式試験を突破することで、「自分の経験を構造化して文章化できる」スキルが証明される
  • 更新不要:一度合格すれば永久有効。PMP のような PDU 維持コストがない
  • 受験料が安い:7,500 円(高度試験標準)と PMP($555)と比較して圧倒的にリーズナブル

向いている人・向いていない人

向いている人

  • 国内 SIer・公共系・大手 SI ベンダーでキャリアを積む人
  • 応用情報技術者など他の高度試験の経験がある人
  • 論述式試験で自分の経験を構造化する力をつけたい人
  • 更新不要で生涯有効な国家資格が欲しい人

向いていない人

  • 外資系・グローバル案件中心のキャリアを志向する人(PMP が優先)
  • 論述式が苦手で、3,000〜4,000 字を 2 時間で書く訓練に時間を割けない人
  • 実務経験が浅く、論文ネタになる経験を持たない人

試験概要|午前 2 + 午後 2 の 4 科目構成

情報処理 PM 試験は 午前 1・午前 2・午後 1・午後 2 の 4 科目 で構成されます。すべての科目で合格基準を満たさないと不合格となる、難関試験です。

項目内容
主催IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)
試験区分情報処理技術者試験 高度区分(レベル 4)
受験資格なし(誰でも受験可能)
受験料7,500 円(高度試験標準)
実施時期従来:年 1 回(10 月)/ 令和 8 年度から:CBT 方式・期間内複数日実施へ
合格率おおむね 14% 前後(年度により変動)
有効期限なし(永久有効)

4 科目の詳細

科目試験時間形式出題数合格基準(参考)
午前 150 分多肢選択式30 問60 点以上 / 100 点(応用情報合格者などは免除可)
午前 240 分多肢選択式25 問60 点以上 / 100 点
午後 190 分記述式3 問出題・2 問解答60 点以上 / 100 点
午後 2120 分論述式(論文)2 問出題・1 問解答A 評価(B/C/D は不合格)

各科目の出題傾向

  • 午前 1:応用情報技術者試験レベルの IT 共通知識。特定試験の合格者は 2 年間免除
  • 午前 2:PM 専門知識。PMBOK 用語、リスク管理、品質管理などの理論問題
  • 午後 1:実務シナリオを読んで設問に記述で答える。問題文 5,000 字程度を 90 分で 2 問解く
  • 午後 2:「あなたが PM として担当したプロジェクトについて、以下の観点で論述せよ」という形式。設問ア(700 字)+ 設問イ(700〜1,400 字)+ 設問ウ(700〜1,400 字) で合計 2,800 字前後を 2 時間で書く

💡 数値・科目構成は IPA 公式情報に基づく一般的な内容です。最新の正確な情報は IPA 公式サイトの試験要綱でご確認ください。

学習計画|働きながら 9 ヶ月で合格するロードマップ

情報処理 PM 試験は「働きながら 9 ヶ月(約 36 週)」が標準的な学習期間です。論文対策を含むため、PMP よりも長めの学習が必要です。

情報処理 PM 試験 9 ヶ月合格プラン(社会人標準)(全 36 週)
Phase 1:基礎学習 Week 1–12
12w
  • ・ PMBOK 通読・PM 用語暗記
  • ・ 午前 1 / 午前 2 の過去問着手
  • ・ 教科書 1 周
Phase 2:午後 1 対策 Week 13–22
10w
  • ・ 午後 1 過去問 3 年分以上
  • ・ 解答パターンの体得
  • ・ 苦手分野の補強
Phase 3:午後 2 論文対策 Week 23–32
10w
  • ・ 論文ストック 3 パターン作成
  • ・ 添削サービス活用
  • ・ 頻出テーマの素材整理
Phase 4:模試・直前 Week 33–36
4w
  • ・ 公開模試 1 回以上
  • ・ 弱点総ざらい
  • ・ 本番受験
Week 1 Week 18 Week 36

学習時間の目安は 合計 250〜350 時間。論文対策に最も時間を要するため、Phase 3 の比重を厚くするのがコツです。

4 科目別の対策ポイント

午前 1 対策|免除取得が最も効率的

午前 1 は応用情報技術者試験レベルの IT 共通知識です。応用情報・他の高度試験の合格 or 高度試験の午前 1 合格 から 2 年以内 であれば免除されます。

  • 免除狙い:応用情報技術者試験を先に合格しておくと、その後 2 年間は午前 1 が免除される
  • 直接受験:免除なしの場合、過去問道場などで 5 年分の過去問を 2 周。60% 以上正答 が目標

午前 2 対策|PM 専門知識の暗記

PM 関連の専門知識を問う 25 問。PMBOK 用語、リスク管理手法、品質管理ツール、調達契約形態などが頻出です。

  • 過去問 5 年分を解き、出題傾向を把握
  • 頻出キーワード 50 選を暗記(IPA 公式の出題範囲から抽出)
  • 公開過去問は IPA 公式サイトで全年度ダウンロード可能

午後 1 対策|記述式の解答テクニック

午後 1 は実務シナリオを読んで設問に記述で答える形式。問題選択・解答時間配分・本文の読み方 がカギになります。

解答時間配分(90 分)の例

フェーズ時間内容
問題選択5 分3 問読んで得意な 2 問を選ぶ
1 問目 解答35 分本文読解 → 設問解答
2 問目 解答35 分同上
見直し15 分誤字・抜け漏れチェック

解答の型

  • 設問の問いに直接答える(「〜することは何か」→「〜することは ◯◯ である」)
  • 本文中の表現を引用(オリジナル表現より、本文の言い回しを使う)
  • 30〜60 字 が標準的な解答長

午後 2 対策|論文を 2 時間で書き切る

最大の壁は 午後 2 の論述試験。「あなたが PM として担当したプロジェクトについて」というテーマで 2,800 字前後を 2 時間で書きます。

論文構成(標準)

設問字数目安内容
設問ア700 字プロジェクトの背景・概要・自分の立場
設問イ700〜1,400 字設問テーマに対して実施した工夫・対応
設問ウ700〜1,400 字評価・改善・今後への展開

合格論文の特徴

  • PM としての具体的な行動が書かれている(「私は ◯◯ した」「私は ◯◯ を判断した」)
  • 数値・固有名詞で具体性を出す(「約 30 名のチーム」「予算 1.2 億円」「6 ヶ月のスケジュール」)
  • PMBOK の用語・原則を自然に織り込む(「リスク登録簿を更新し」「ステークホルダー登録簿に基づき」)
  • テーマからブレない:設問が問うていることに正面から答える

論文ストック作成のコツ

論文は 3 つのパターンを事前に準備 しておくと、当日どんなテーマが出ても対応できます。

  1. 進捗遅延の挽回プロジェクト(スケジュール管理が問われた時用)
  2. 品質トラブルの対応プロジェクト(品質・リスク管理が問われた時用)
  3. 新規プロジェクトの立ち上げ(スコープ・ステークホルダー管理が問われた時用)

💡 実体験がない場合は、書籍「合格論文の書き方・事例集 PM」(アイテック)や TAC・大原などのスクール添削サービスを活用すると効率的です。

おすすめ参考書|定番教材

情報処理 PM 試験で広く使われる定番書籍を紹介します。書店や Amazon で「書名 + 出版年」で検索すれば見つかります。

入門〜基礎

  • 情報処理教科書 プロジェクトマネージャ(翔泳社・落合和雄ほか)— 最も普及している定番教科書
  • ALL IN ONE プロジェクトマネージャ(TAC 出版)— 1 冊で午前から午後まで網羅

過去問・解説

  • 徹底解説 プロジェクトマネージャ本試験問題(アイテック)— 過去問解説の定番
  • 情報処理試験ドットコム 過去問道場(無料 Web 教材)— 午前 1・午前 2 のオンライン演習

論文対策

  • 合格論文の書き方・事例集 プロジェクトマネージャ(アイテック)— 論文対策の必読書
  • 情報処理教科書 プロジェクトマネージャ「専門知識+午後問題」(翔泳社)

💡 書籍は 毎年最新版が発行 されます。「書名 + 2026 年版」「書名 + 令和 X 年度」のように年度を指定して検索し、最新版を入手してください。

オンライン講座・スクール比較

論文対策は独学が難しいため、スクールの 添削サービス を活用するのが効率的です。主要スクールを比較します。価格・期間は 2026 年 5 月時点の参考値 で、最新情報は各スクール公式サイトでご確認ください。

情報処理 PM 試験 資格スクール比較
スクール 価格 サポート形態 受講期間 評価 特徴 公式
TAC ¥138,000 教室+Web 9ヶ月 ★★★★★ 教室通学+Web のハイブリッド、論文添削回数多め、合格実績豊富
大原 ¥108,000 教室+Web 9ヶ月 ★★★★☆ 個別添削サポート、合格祝い金制度、初学者向けカリキュラム
アガルート ¥65,800 Web 9ヶ月 ★★★★☆ Web 完結、論文添削 5 回付き、コスパ重視
iTEC ¥75,000 Web+書籍 9ヶ月 ★★★★☆ 公開模試・添削サービスのみ単体購入可、書籍と組み合わせ自由
スタディング ¥58,000 アプリ 9ヶ月 ★★★★☆ スマホ完結、AI 学習機能。論文添削は別オプション

※価格・受講期間は変動します。最新情報は各スクール公式サイトでご確認ください。本表のリンクはアフィリエイト広告(A8.net)を含みます。

💡 上記表の価格はキャンペーンや時期で大きく変動します。受講前に必ず公式サイトで最新価格を確認してください。

受験〜合格までの 8 ステップ

申込から合格までの全工程は次の 8 ステップです。

情報処理 PM 試験 受験〜合格までの 8 ステップ
  1. 1

    受験決意・教材準備

    教科書 + 過去問 + 論文対策本を揃える。スクール受講を検討する場合は早めに申込

  2. 2

    IPA 公式アカウント・申込

    IPA 公式サイトで受験申込。受験料 7,500 円を支払う

  3. 3

    Phase 1:基礎学習(12 週)

    教科書 1 周、午前 1・午前 2 過去問の着手

  4. 4

    Phase 2:午後 1 対策(10 週)

    午後 1 過去問 3 年分、解答パターン体得

  5. 5

    Phase 3:午後 2 論文対策(10 週)

    論文ストック 3 パターン作成、添削サービスで品質チェック

  6. 6

    Phase 4:模試・直前対策(4 週)

    公開模試で本番形式の練習、弱点総ざらい

  7. 7

    本番受験

    午前 1 + 午前 2 + 午後 1 + 午後 2 の 1 日試験。論文は手書き訓練必須

  8. 8

    合格発表 → 認定証

    12 月頃に IPA 公式サイトで合格発表。合格証書は郵送で届く

合格後|キャリア・年収への影響

情報処理 PM 試験合格後の主な変化は次の通りです。

国内での評価

  • 大手 SIer・公共系で PM ロール昇格の社内要件として評価される(日立・NEC・富士通・NTT データなど)
  • 公共系プロジェクトでは「情報処理 PM 試験合格者がチームに ◯ 名以上」という入札要件があるケースも多い
  • 転職市場では SE → PM へのキャリアチェンジで評価ポイントになる

年収への影響

  • 同じ会社内:合格祝い金(5〜30 万円)、月額資格手当(5,000〜20,000 円)が一般的
  • 転職時:PM ポジションへの転身で 年収 +50〜150 万円 のレンジが報告される
  • フリーランス:単価が月 100 万円超のシニア PM 案件で「情報処理 PM 試験合格」が紹介条件になる事例

維持コスト

  • 更新不要・永久有効(PMP との大きな違い)
  • 年会費・PDU 取得などのコストなし

まとめ|論文対策が最大の壁・9 ヶ月計画で挑む

情報処理 PM 試験は 国内最高峰の PM 国家試験 です。合格率 14% 前後の難関ですが、9 ヶ月の計画的な学習と 論文ストック作成 で十分合格を狙えます。

特に 午後 2 の論文対策 は独学が難しいため、書籍 + スクール添削の併用が現実的な戦略です。本記事の 8 ステップを順に踏めば、初学者でも迷わず合格まで進めます。

各ステップの詳細は、本サイトの「情報処理 PM 試験対策」カテゴリで個別記事として深掘りしていきます。PMP との比較で迷っている方は、別記事「PMP と情報処理 PM 試験 どちらを先に取るべきか」も併せてご覧ください。


注釈:

  • 「プロジェクトマネージャ試験」は IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する国家試験です
  • 本記事の数値(受験料・合格率・出題形式等)は執筆時点の公開情報に基づきます。最新情報は必ず IPA 公式サイトでご確認ください
  • スクール価格は 2026 年 5 月時点の参考値です。キャンペーン・改定で変動するため、各スクール公式サイトで最新価格をご確認ください
  • 令和 8 年度から CBT 方式・期間内複数日実施に変更予定です。実施スケジュールは IPA 公式アナウンスを必ずご確認ください
  • 本記事はアフィリエイト広告を含みます

出典・参考情報