情報処理 PM 試験 午後 1 過去問解説|令和 5・6・7 年の出題テーマと傾向

情報処理プロジェクトマネージャ試験 午後 1(記述式)は、直近 3 年(令和 5・6・7 年秋期)で「価値共創・顧客体験価値・生成 AI」といった ST 寄り・先端技術寄りのテーマへ重心を移しています。本記事では令和 5・6・7 年の午後 1 問 1〜問 3 の出題テーマを正確に一覧化し、難易度の推移・出題傾向(適応型開発/テーラリング/ステークホルダ管理の常連化、令和 7 年問 1 の全区分初『生成 AI』出題)を分析し、直近 3 年から逆算した対策ポイントを 2026 年最新版で解説します。

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過去問を解いても、来年どんなテーマが出るのか見当がつかない」——情報処理プロジェクトマネージャ試験の午後 1 でそう悩む受験者は少なくありません。結論から言えば、午後 1 のテーマは「ランダム」ではなく、直近 3 年(令和 5・6・7 年秋期)を並べると明確な潮流が読み取れます。価値共創・顧客体験価値といった上流(ST 寄り)の題材が定着し、令和 7 年にはついに 全区分で初めて「生成 AI」が出題 されました。

理由はシンプルで、午後 1 は「現場で起きる最新のプロジェクト状況を、記述式で読み解く力」を測る試験だからです。出題者は世の中の PM が直面しているテーマ(DX、アジャイル、先端技術、ステークホルダ調整)をそのまま題材に選びます。つまり、直近 3 年の出題テーマを分析すれば、次に問われる方向性をかなりの精度で予測でき、対策の優先順位を決められる のです。本記事では令和 5・6・7 年の午後 1 問 1〜問 3 のテーマを正確に一覧化し、傾向と対策ポイントを整理します。

なお、記述式そのものの解き方は「午後 1 対策|記述式の解答テクニック」、過去問の回し方は「過去問の効率的な解き方」で解説しています。本記事はその土台となる「何が出ているか=出題テーマの中身」を扱います。

午後 1(午後Ⅰ)試験の基本仕様をおさらい

テーマ分析の前に、午後 1 の枠組みを確認します。配点・時間・選択方式を理解しておくと、テーマの「選び方」の戦略が見えてきます。

項目内容
形式記述式(問題文を読み、設問に短文で答える)
時間90 分
出題数3 問
解答数3 問中 2 問を選択
配点各 50 点(合計 100 点)
合格基準60 点以上

ポイントは 「3 問中 2 問選択」 である点です。つまり受験者は、出題された 3 テーマのうち 自分が読み解きやすい 2 問を選べる のです。だからこそ、直近の出題テーマの「型」を知り、得意な題材(刷新系・チーム系・計画変更系など)を 1〜2 系統作っておく戦略が効きます。

直近 3 年の午後 1 出題テーマ一覧(令和 5・6・7 年)

ここが本記事の核心です。IPA 公式の過去問題と、過去問解説サイトの情報をクロスチェックして整理した、令和 5・6・7 年秋期の午後 1 問 1〜問 3 の出題テーマ が以下です。

年度出題テーマ
令和 7 年秋問 1生成 AI を活用したシステムの開発・導入・運用・保守を行うプロジェクトの計画立案
令和 7 年秋問 2製薬会社における CRM 刷新プロジェクト
令和 7 年秋問 3プロジェクト実施中の計画変更
令和 6 年秋問 1顧客体験価値を提供するシステム開発プロジェクト
令和 6 年秋問 2プロジェクトマネジメントの計画
令和 6 年秋問 3プロジェクト計画の修整(テーラリング)
令和 5 年秋問 1価値の共創を目指すプロジェクトチームのマネジメント
令和 5 年秋問 2システム開発プロジェクトにおけるイコールパートナーシップ
令和 5 年秋問 3化学品製造業における予兆検知システム

出題傾向の分析|直近 3 年で見える 4 つの潮流

テーマ一覧を眺めると、午後 1 の出題は次の 4 つの方向へはっきり動いています。

① ST 寄り(上流・価値創出)テーマの定着

令和 5 年「価値の共創」、令和 6 年「顧客体験価値(UX)」と、システムアーキテクト(ST)試験に近い”価値を生み出す上流”のテーマ が連続しています。これは令和 2 年度あたりから傾向が変わり、単なる開発管理ではなく「新規事業・顧客価値をどう実現するか」を PM の視点で問う出題が増えたことの延長です。

② アジャイル・適応型/テーラリングの常連化

令和 6 年問 3「プロジェクト計画の修整(テーラリング)」、令和 7 年問 3「プロジェクト実施中の計画変更」は、いずれも 状況に応じて計画を柔軟に変える=適応型(アジャイル的)アプローチ を問う題材です。「アジャイル」という用語が前面に出なくても、変化に対応する考え方 が繰り返し問われています。

③ ステークホルダ管理・チームマネジメントの一貫した重視

令和 5 年「イコールパートナーシップ」、令和 6 年問 2「マネジメント組織の検討」、令和 7 年問 2「製薬会社の CRM 刷新(ステークホルダ/コミュニケーション管理)」と、関係者との合意形成・チーム編成 は毎年どこかの問で必ず問われます。午後 2 論文の頻出テーマとも完全に重なる、最重要領域です。

④ 先端技術テーマの登場(令和 7 年・生成 AI)

令和 7 年問 1 で 全区分を通じて初めて「生成 AI」が題材 になりました。これは「先端技術を使って顧客価値をどう見出すか」を PM 視点で問う、潮流①と④が合流した象徴的な出題です。今後、生成 AI・DX を題材にした出題は増える可能性が高いと考えられます。

難易度の推移はどう読むか

「直近 3 年で難化したのか」という問いに対する実務的な答えは、「表面的な難易度より、求められる思考の質が上がっている」 です。

観点直近 3 年の傾向
問題文の読解量大きな増減はなく、依然として時間との戦い(1 問あたり実質 40 分強)
テーマの抽象度上昇(「価値共創」「顧客体験価値」など概念的な題材が増加)
求められる視点開発管理 → 価値創出・戦略・先端技術活用へ拡大
知識の前提PMBOK の普遍知識は不変。アジャイル/適応型の理解が有利に

つまり、過去問の「正答を覚える」勉強では対応しづらくなり、問題文の状況を PM の原理原則に当てはめて考える力 がより重要になっています。逆に言えば、PMBOK の基礎(午後 2 頻出テーマ TOP 10 で整理した領域)が固まっていれば、題材が変わっても崩れません。

直近 3 年から逆算する 5 つの対策ポイント

出題テーマの分析を、そのまま学習の優先順位に落とし込みます。

  1. ステークホルダ・チーム系を最優先で固める — 毎年必出。合意形成・組織編成・コミュニケーション管理を問題文から抜き出す練習を重ねる
  2. 適応型/テーラリングの考え方を理解する — 「計画変更」「修整」を問う問題に備え、なぜ・どう計画を変えるかの判断軸を持つ
  3. ST 寄り(価値創出・UX・新規事業)の題材に慣れる — 令和 5・6 年の問 1 を実際に解き、概念的な題材の読み方に慣れる
  4. 生成 AI・DX の基礎を押さえる — 令和 7 年問 1 の流れを受け、先端技術を「PM としてどう計画・リスク管理するか」の観点を準備する
  5. 3 問中 2 問選択の戦略を決める — 自分が安定して選べるテーマ系統(刷新系・計画系など)を演習で見極める

メリット

  • 学習の優先順位が明確になり、頻出領域(ステークホルダ・適応型)に時間を集中できる
  • 概念的・先端的な題材(価値共創・生成 AI)への心理的な抵抗が減る
  • 午後 2 論文の頻出テーマと重なるため、午後 1・2 を一体で対策できる
  • 3 問中 2 問選択の戦略を、得意テーマ系統から逆算して立てられる

デメリット

  • 傾向に寄せすぎると、突発的に出る業種特化問題(化学品・製薬など)で動揺しやすい
  • テーマ予測はあくまで方向性で、特定の問題が出ると保証するものではない
  • PMBOK の普遍知識という土台がないと、傾向分析だけでは得点にならない

過去問の入手とクロスチェックの方法

午後 1 の出題テーマや設問は、必ず 一次情報(IPA 公式)で確認 してください。推測や解説サイトの孫引きだけに頼ると、年度の取り違えや誤情報を覚えるリスクがあります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 午後 1 は何年分の過去問を解けばよいですか?

A. 最低でも直近 5 年、できれば直近 3 年は本番同様の時間で複数回 解くのがおすすめです。直近 3 年(令和 5・6・7 年)はテーマの潮流が最も濃く、それ以前は普遍テーマの良問が揃っています。回し方の具体策は「過去問の効率的な解き方」で解説しています。

Q2. 業種が特殊なテーマ(化学品・製薬など)は捨ててよいですか?

A. 捨てる必要はありませんが、無理に選ぶ必要もありません。午後 1 は 3 問中 2 問選択なので、業種特化問題を 1 問避けても合格は可能です。ただし問題文には業務前提がすべて書かれているため、読解力があれば業種知識がなくても解けることが多い点は押さえておきましょう。

Q3. 生成 AI が出たということは、今後も先端技術テーマが増えますか?

A. 増える可能性は高い と考えられます。令和 7 年問 1 は全区分初の生成 AI 題材で、「先端技術で顧客価値をどう実現するか」という近年の潮流に沿っています。ただし問われるのは技術の詳細ではなく PM としての計画立案・リスク管理 なので、PMBOK の基礎を固めることが最良の対策です。

Q4. テーマ傾向だけ覚えれば合格できますか?

A. いいえ、土台となる PM 知識と読解力が前提です。傾向分析は「どこに時間を割くか」の優先順位付けに役立ちますが、得点するのは問題文から根拠を抜き出して記述する力です。傾向(本記事)+記述テクニック(午後 1 記述式の解答テクニック)+知識の三本柱で臨んでください。

Q5. CBT 化後も、この傾向分析は使えますか?

A. 使えます。令和 8 年度からの CBT 化は出題方式(紙→コンピュータ)の変更が中心で、問われる PM 知識の本質は変わらないと見られます。ST 寄り・適応型・ステークホルダ重視という直近 3 年の潮流は、移行後も引き継がれる可能性が高いです。

まとめ|午後 1 過去問解説の 5 つの結論

情報処理 PM 試験 午後 1 の直近 3 年(令和 5・6・7 年)分析の要点は以下の 5 つです。

  • ☐ 午後 1 は 90 分・3 問中 2 問選択・各 50 点・60 点合格。得意テーマ系統を作れば「捨て問」を許容できる
  • ☐ 直近 3 年は ST 寄り(価値共創・顧客体験価値)→ 生成 AI へと、上流・先端技術テーマが定着
  • 適応型/テーラリングと、ステークホルダ・チームマネジメント は毎年必ずどこかで問われる常連
  • ☐ 難易度は表面より 求められる思考の質(価値創出・戦略視点)が上昇。PMBOK の基礎が崩れにくさを生む
  • 直近 3 年は本番同様に解き、それ以前は知識補強に使う。テーマは IPA 公式で必ず一次確認

午後 1 は「何が出るか分からない試験」ではなく、直近 3 年の潮流を読めば対策の優先順位を立てられる試験 です。テーマ傾向を頭に入れ、ステークホルダ・適応型・先端技術の 3 軸を押さえておけば、初見の題材でも落ち着いて 2 問を選び切れます。

記述式の解き方は「午後 1 対策|記述式の解答テクニック」、過去問の回し方は「過去問の効率的な解き方」、論文(午後 2)の頻出テーマは「午後 2 論文 頻出テーマ TOP 10」、試験全体像は「情報処理 PM 試験完全ガイド」をあわせてご活用ください。

出典・参考情報

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